黒猫を飼いたいと思いペットショップを探しても、なぜか出会えない…。そんな経験から、そもそも黒猫はペットショップにいないものなのかと疑問に感じていませんか。
「縁起が悪いといわれる理由があるため、買い手が少ないから店頭に並ばないのでは」「オスは珍しいと聞くし、そもそも生まれる確率が低いのかもしれない」と、考えているかもしれません。
しかし、それらの多くは誤解です。この記事では、黒猫がペットショップにいない本当の理由と、実際に家族として迎えるための具体的な方法を解説します。
この記事を読めば、あなたの疑問は解消され、本当にどこで買えるのかが具体的にわかります。
- ペットショップに黒猫がいない主な理由
- 純血種として知られるボンベイはどこで出会えるのか
- 信頼できる黒猫ブリーダーの見つけ方とは
- 保護猫という選択肢の具体的な魅力
黒猫がペットショップにいない理由とは
漆黒ワード大全ナビ イメージここでは、黒猫が店頭に並びにくい背景にある業界の仕組みや、黒猫にまつわるさまざまな俗説の真実を明らかにします。
事実を知ることで黒猫への誤解が解け、その本当の魅力に気づくきっかけになるはずです。
- ペットショップの流通事情
- 買い手が少ないというのは誤解
- 純血種のボンベイは直販が基本
- 縁起が悪いといわれる理由と迷信
- 幸運を呼ぶ？日本での「福猫」の言い伝え
- 黒猫が生まれる確率と遺伝子の仕組み
- オスは珍しいという俗説の真相
ペットショップの流通事情
漆黒ワード大全ナビ イメージ黒猫がペットショップの店頭に少ない最大の理由は、ペット業界特有の流通システムにあります。
現在、多くのペットショップは、繁殖を行うブリーダーから直接子猫を迎えていません。
実は、全国各地で開催される「ペットオークション（競り市）」と呼ばれる業者間の市場を通じて仕入れています。
オークション会場では、買い手であるペットショップ側が、より多くの顧客の関心を引くと予想される子猫を買い付けます。
残念ながら、そこではどうしても見た目が華やかで、一般的に「人気がある」と認識されやすい毛色の子猫が人気です。
たとえば、スコティッシュフォールドの茶トラや、マンチカンの三毛猫などが優先的に、そして高値で取引される傾向なのです。
写真映えとSNSマーケティングの影響
ペットショップではスタッフが子猫の愛らしい写真を撮影し、InstagramやX（旧Twitter）に投稿することで来店を促します。
しかし、黒猫は写真や動画でその愛らしい表情や細かなディテールを伝えるのが難しく、いわゆる「写真映え」がしにくいという側面があります。
光が反射してしまったり、逆に表情が暗く沈んでしまったりと、撮影に技術が必要です。この「マーケティング上の扱いにくさ」も、仕入れの優先順位が下がる一因です。
もちろん、黒猫の需要がないわけではありません。しかし、こうした流通の仕組みとマーケティングの都合が組み合わさり、結果として黒猫が店頭に並ぶ機会が相対的に少なくなってしまうのが現実です。
買い手が少ないというのは誤解
漆黒ワード大全ナビ イメージ「ペットショップにいないのは、人気がなくて買い手が少ないからでは？」というのは、最もよくある誤解の一つです。
たしかに「黒猫は不吉」という、古い迷信が一部でささやかれることもあります。
しかし、実際のところ、黒猫はそのミステリアスな魅力や賢さ、甘えん坊な性格に気づいた人々から絶大な人気を誇っています。
動物病院や保護猫活動の現場でも「黒猫の魅力は奥深い」「一度飼うと次も黒猫を選ぶ」といった声は多く、むしろ「通好み」「玄人が選ぶ猫」として一目置かれる存在です。
黒猫が新しい家族を見つけるまでの「平均譲渡決定日数」が、一般的に人気とされる茶トラや白猫よりも短いという報告もあるようです。
つまり、黒猫は「買い手が少ない」どころか「出会いの場」さえあれば、非常にスムーズに家族が決まる人気のある毛色だと言えます。
ペットショップにいないのは、人気がないからではなく、前述の流通事情や、次項で説明するブリーダーの販売方針が大きく影響しているのです。
純血種のボンベイは直販が基本
漆黒ワード大全ナビ イメージ黒猫の中でも、もしあなたが「全身が漆黒の純血種」である「ボンベイ」を探している場合、ペットショップで出会うのはさらに難しくなります。
ボンベイは、1950年代にアメリカで「小さな黒豹（ミニチュア・ブラックパンサー）」を目指して作出された猫種です。
筋肉質で光沢のある黒毛が特徴のバーミーズと、黒色のアメリカンショートヘアを交配させることで誕生しました。
ペットショップでボンベイが見かけられない主な理由は、ブリーダーの販売方針によるものです。
ボンベイのブリーダーたちは、自分たちが時間と情熱をかけ愛情深く育んできた子猫たちを、素性もわからないままペットオークションに出すことを極端に嫌います。
多くの場合、自身のウェブサイトや猫舎（キャッテリー）で、直接新しい飼い主と対面し、飼育環境や猫への愛情を確認しています。
その上で、信頼関係を築いた相手にしか譲渡しないという、誇り高い方針を取っているのです。
ボンベイと雑種の黒猫の主な違い
雑種の黒猫と見た目が似ていることもありますが、ボンベイには血統種として明確な特徴があります。
ボンベイの特徴
- 被毛（ひもう）：エナメルのような光沢を持つ漆黒の短毛
- 瞳の色：ゴールド（金色）からカッパー（銅色）のみの瞳の色
- 体型：筋肉質で中型の「セミコビータイプ」と呼ばれる体型
- 肉球：鼻先から肉球まで黒く統一された体色
このように、価値の高い黒猫（とくに血統がはっきりしている純血種）は、ペットショップに並ぶ前にブリーダーから直接、熱心な飼い主に引き取られることが多いのです。
縁起が悪いといわれる理由と迷信
漆黒ワード大全ナビ イメージ黒猫に対して「不吉」というネガティブなイメージを持つ人がいるのも事実です。この縁起が悪いといわれる理由は、今から数百年も昔、中世ヨーロッパの暗い歴史にまで遡ります。
当時、ヨーロッパではキリスト教の影響力が強まる中で、土着の信仰や知識を持つ人々（とくに女性）が「魔女」として弾圧される「魔女狩り」が横行していました。
その際、黒猫は魔女の使い魔（悪魔の手先）、あるいは魔女自身が化けた姿だと信じられ、人間と共に迫害の対象とされてしまいました。
この「黒猫＝魔女＝不吉」という負のイメージが、物語や迷信（「黒猫が前を横切ると不吉なことが起こる」など）としてヨーロッパ中に広がったのです。
そして、その文化がアメリカを経由して世界中に伝播し、現代の日本にまで「なんとなく縁起が悪い」というイメージとして残りました。
しかし、これはあくまで特定の時代や地域で、政治的・宗教的な理由から人為的に作られた迷信に過ぎません。科学的な根拠は一切なく、猫の毛色と吉凶には何の関係もありません。
出典：ナショナル ジオグラフィック日本版「魔女はなぜとんがり帽子をかぶり、ほうきに乗り、黒猫を使う？」
幸運を呼ぶ？日本での「福猫」の言い伝え
漆黒ワード大全ナビ イメージヨーロッパでの不吉なイメージとは全く対照的に、日本では古くから黒猫は「福猫」と呼ばれ、幸運の象徴として非常に大切にされてきました。
たとえば、江戸時代には「黒猫が結核（労咳）を退散させる」と信じられ、飼うことが一大ブームになったほどです。
また、商売の世界においても、「客を招く」縁起物として重宝されていました。有名な黒い招き猫は、一般的に「厄除け」や「魔除け」のご利益があるとされています。
かの文豪・夏目漱石の『吾輩は猫である』の主人公のモデルも、実は夏目家に迷い込んだ一匹の黒猫だったと言われています。
幸運の象徴とするのは日本だけではありません。たとえば、イギリスやスコットランドでは、黒猫は「幸運を運ぶシンボル」として、今でも広く愛されています。
とくにスコットランドでは「玄関先に黒猫が来ると繁栄が訪れる」という言い伝えがあるほどです。
このように、黒猫は「不吉」どころか、むしろ世界的に見てもポジティブな存在として扱われてきた豊かな歴史があるのです。
黒猫が生まれる確率と遺伝子の仕組み
漆黒ワード大全ナビ イメージ「黒猫は珍しいから、生まれる確率がそもそも低いのでは？」と考える方もいるかもしれません。しかし、遺伝学の観点から見ると、これは正しくありません。
猫の毛色を決める遺伝子には、「現れやすい性質（優性）」と「現れにくい性質（劣性）」があります。その中で、黒い毛色の遺伝子は「現れやすい（優性）」性質を持っています。
つまり、両親のどちらか一方からでも「黒い毛色」の遺伝子を受け取れば、子猫が黒毛になる可能性は十分にあるのです。
ここで、「でも、黒い縞模様のキジトラもいるよね？」と疑問に思う方もいるでしょう。たしかにその通りで、全身が真っ黒の猫が生まれるには、もう一つ条件が必要です。
猫の遺伝子には、「縞模様（タビー）を作る遺伝子」と、「縞模様を消して単色にする遺伝子」があります。全身真っ黒の猫になるには、「縞模様を消す遺伝子」が必要です。
この「縞模様を消す遺伝子」は、「現れにくい（劣性）」性質を持っています。 そのため、両親の両方からこの遺伝子を受け継いだときにだけ、縞模様が現れなくなります。
その結果、全身が真っ黒な猫が生まれるのです。少し複雑に感じるかもしれませんが、これらの遺伝子の組み合わせは珍しいものではありません。
むしろ、黒猫は比較的生まれやすい毛色のひとつと言えます。ペットショップで見かけにくいのは、生まれる確率が低いからではないのです。
オスは珍しいという俗説の真相
漆黒ワード大全ナビ イメージ黒猫に関して、「オスは珍しい」という俗説を耳にすることがあります。しかし、これは全くの誤解で、おそらく他の毛色の猫と混同されています。
性別によって生まれる確率が極端に偏る猫の代表例は、「三毛猫（みけねこ）」です。
なぜ三毛猫のオスが珍しいのかというと、猫の毛色を決める遺伝子の一部が、性別を決める染色体（X染色体）の上にあるからです。
簡単な遺伝の仕組み
- メス (XX)：メスはX染色体を2本持っています。このX染色体は「毛色の指定席」のようなものです。メスは指定席を2つ持っているため、「黒色」の指定席と「オレンジ色」の指定席を両方持てます。その結果、体が黒とオレンジのまだら模様（三毛猫）になります。
- オス (XY)：オスはX染色体を1本しか持っていません（もう片方はY染色体です）。「毛色の指定席」が1つしかないため、「黒色」か「オレンジ色」のどちらか一方しか持てません。両方の色を同時に持てないので、三毛猫にはならないのです。（※ごく稀な例外を除く）
この「オスの三毛猫は珍しい」という知識が、いつの間にか「オスの黒猫は珍しい」という話にすり替わってしまったと考えられます。
しかし、前述の通り、全身を真っ黒にする遺伝子は、性別を決めるX染色体やY染色体とは無関係です。
性別に関係ない遺伝子のため、オスにもメスにも平等に受け継がれます。したがって、黒猫が生まれる確率は性別に一切左右されません。
オスが生まれる確率とメスが生まれる確率は、ほぼ1対1（約50％）です。オスの黒猫が遺伝的に特別珍しいということは全くありません。
黒猫がペットショップにいないときの探し方
漆黒ワード大全ナビ イメージここでは、ペットショップ以外で黒猫を家族に迎えるためのルートや、知っておきたいポイントをご紹介します。
それぞれの方法を理解すれば、ご自身に合う形で理想のパートナーと出会う準備が整うでしょう。
- どこで買える？飼いたいときの探し方
- 黒猫ブリーダーの見つけ方
- 保護猫の里親になるという選択肢
- 里親募集サイトの活用法
- 雑種の性格と飼いやすさ
- 黒猫がペットショップにいないときの結論
どこで買える？飼いたいときの探し方
漆黒ワード大全ナビ イメージ黒猫を飼いたいと思ったとき、ペットショップ以外ではどこで買える（出会える）のでしょうか。選択肢は大きく分けて2つあります。
- ブリーダーから直接迎える方法
- 保護猫の里親になる方法
もしあなたが、以下のような希望をお持ちであれば、前者の「ブリーダーから迎える」方法が適しています。
- 「ボンベイ」のような特定の純血種にこだわりたい
- 子猫の出自（親猫の性格や遺伝病のリスク）を明確に把握した上で迎えたい
一方で、血統にはこだわらない方もいるでしょう。
たとえば「黒猫」という存在そのものが好き、一匹でも多くの命を救いたい、あるいは成猫の落ち着いた魅力を求めている、といった方です。
そのような方には、後者の「保護猫の里親になる」という選択肢が非常におすすめです。
実際、保護猫の中には、人懐っこく素晴らしい性格の黒猫がたくさん新しい家族を待っています。
それぞれの方法の具体的な内容と、注意点について詳しく見ていきましょう。
黒猫ブリーダーの見つけ方
漆黒ワード大全ナビ イメージ純血種の黒猫には、とくに「ボンベイ」や、黒い毛色が認められている「ペルシャ（ブラック）」「アメリカンショートヘア（ブラック）」などがあります。
これらの品種を探している場合は、黒猫ブリーダー（その品種を専門に繁殖しているキャッテリー（ブリーダー））から直接迎えるのが基本です。
優良なブリーダーを見つけるには、いくつかの重要なポイントがあります。
1. 血統登録団体のウェブサイトで探す
最も信頼できる方法の一つは、猫の血統登録団体（血統書を発行する機関）の公式サイトで、公認されているキャッテリーのリストを探すことです。
国際的な団体であっても、日本国内のブリーダーを探すための窓口があります。
これらのサイトで、お住まいの地域やボンベイなどを専門とする日本のブリーダーを探せます。
2. 優良ブリーダーの見極め方（動物愛護法）
ブリーダーとコンタクトを取る際は、以下の点を必ず確認しましょう。
これらは、動物愛護法で定められた基準（2020年施行の改正動物愛護法など）にも関連する重要なポイントです。
| チェックポイント | 確認内容と重要性 |
|---|---|
| 動物取扱業の登録 | ブリーダーは「第一種動物取扱業（販売）」の登録が法的に義務付けられています。登録番号を必ず確認してください。 |
| 親猫や兄弟猫に会えるか | 親猫の健康状態や性格を見せてくれるか。隠す場合は衛生状態や遺伝病を疑う必要があります。 |
| 飼育環境（猫舎）は清潔か | 衛生管理が行き届いているか。不快な臭いがしないか。頭数過密（パピーミル・キトンミル）になっていないか。 |
| 遺伝子疾患の説明はあるか | その猫種がかかりやすい遺伝病のリスク（例：ボンベイの肥大型心筋症など）を隠さず説明し、検査結果を提示してくれるか。 |
| 適切な社会化を行っているか | 法改正により生後56日（8週齢）を経過しない子猫の販売は禁止されています。それまで母猫や兄弟と過ごさせ、社会性を学ばせているか。 |
| アフターフォローの姿勢 | 譲渡後も飼育相談に乗ってくれるか。「売ったら終わり」ではないか。ワクチン接種証明書や血統書を発行してくれるか。 |
信頼できるブリーダーは、子猫の生涯の幸せを第一に考えています。
そのため、飼い主側の家族構成や収入、飼育環境（賃貸の場合はペット可の契約書確認など）についても詳しく質問されることが多いですが、それは誠実なブリーダーである証拠でもあります。
保護猫の里親になるという選択肢
漆黒ワード大全ナビ イメージ黒猫と出会うための最も尊い方法の一つが、保護猫の里親になるという選択肢です。飼育放棄、迷子、多頭飼育崩壊など、さまざまな事情で行き場を失った猫たちがいます。
そうした猫たちは、全国の動物愛護センター（保健所）や民間の保護団体（シェルター）で、新しい家族との出会いを待っています。
その中には、人懐っこい性格の成猫から、元気いっぱいの子猫まで、たくさんの黒猫が含まれているのです。
里親になることの社会的意義
環境省の統計「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」によると、日本ではまだ多くの猫が殺処分の対象となっている（令和4年度では約11,700頭）現実があります。
ペットショップでの購入を考える前に、保護猫の里親になるという選択をすることは、非常に意義深い行動です。
なぜなら、それは行き場のない一つの命を救うことになると同時に、この社会問題の解決に直接貢献することにもなるからです。
里親になるには、主に以下のような方法があります。
保護団体や動物愛護センターが主催する「譲渡会」に参加する
週末などに地域の施設で開催される譲渡会では、実際にたくさんの保護猫たちと触れ合えます。
同時に、スタッフからその子の性格や保護された経緯などを聞きながら、自分との相性を直接確かめられるのが大きな魅力です。
保護猫カフェ（里親募集型カフェ）を訪れる
近年は、保護猫たちがカフェスペースで自由に暮らし、そこが譲渡の窓口となっている「保護猫カフェ」も増えています。
リラックスした環境で猫と時間を過ごし、もし運命を感じる子がいれば、里親として申し込めます。
里親になるためのプロセス（審査）
保護猫を迎える際は、多くの場合、すぐに連れて帰れるわけではありません。
- アンケート記入（家族構成・住環境・収入・先住ペットの有無など）
- スタッフとの面談（ヒアリング）
- （審査通過後）トライアル（1～2週間のお試し飼育）期間
- （双方合意の上で）正式譲渡（契約書への署名）
上記のようなプロセスを踏みます。手続きが厳しく感じられるかもしれませんが、これは二度と不幸な猫を生まないために、保護団体が命に対して真剣に向き合っている証拠です。
里親募集サイトの活用法
漆黒ワード大全ナビ イメージ譲渡会や保護猫カフェに足を運ぶ時間がなかなか取れない場合でも、インターネットの里親募集サイトを活用することで、運命の黒猫と出会える可能性があります。
「ペットのおうち」や「ネコジルシ」といった大手の里親募集専門サイトには、数多くの募集情報が日々更新されています。
これらのサイトでは、地域や年齢（子猫・成猫・シニア）、性別、さらには「黒猫」という毛色で絞り込んで検索できるため、効率的に情報を集められます。
ただし、サイトを利用する際は、募集主が誰なのかをしっかり見極めることが重要です。
信頼できる保護団体やボランティアが募集主であれば、前述した譲渡プロセス（面談やトライアル）がしっかりしているため安心でしょう。
一方で、注意が必要なのは個人間の譲渡（例：「ジモティー」のような地域の掲示板サイト）です。
個人間の譲渡のすべてが悪いわけではありませんが、中には次のような悪質なケースも紛れています。
- 病気や障害の隠蔽：ワクチン未接種や、FIV/FeLV（猫エイズ/猫白血病）キャリアであることを隠して譲渡されるケース。
- 費用のトラブル：「無料」と謳いながら、譲渡後に高額な医療費や「迷惑料」を請求されるケース。
- 実態は悪質ブリーダー：自宅で劣悪な環境で繁殖させ、里親募集を装って手放しているケース。
個人から譲り受ける際は、必ず相手の身分証明書を確認し、ワクチン接種証明書や健康診断書を提示してもらい、正式な譲渡契約書を交わすようにしましょう。
これらのプロセスを省略しようとする相手とは、取引を見送るべきです。
雑種の性格と飼いやすさ
漆黒ワード大全ナビ イメージ保護猫として出会う黒猫の多くは雑種（ミックス）ですが、この雑種の黒猫は非常に飼いやすいと言われる素晴らしい特徴を持っています。
もちろん個体差が前提ですが、一般的に、黒猫は以下のような性格の傾向があるとされています。
- 環境の変化にも比較的動じず、穏やかで落ち着いている
- 飼い主との絆を大切にし、愛情深く人懐っこい
- 状況判断能力が高く、賢く好奇心旺盛
- 適度な独立心を持ち、一人の時間も大切にできる
雑種の猫は、さまざまな遺伝的背景を持つ（遺伝的多様性が高い）ことから、特定の品種に見られがちな遺伝的疾患のリスクが低いと言われています。これを「雑種強勢」と呼びます。
もちろん病気をしないわけではありませんが、純血種に比べて体が丈夫で長生きしやすい傾向があるようです。これも、雑種を迎える大きなメリットの一つです。
これらの特徴から、黒猫の雑種は、初めて猫を飼う初心者の方や、小さなお子様がいるご家庭、穏やかな猫との暮らしを望む方に非常に適していると言えます。
黒猫がペットショップにいないときの結論
漆黒ワード大全ナビ イメージ黒猫がペットショップにいないのは、不人気という誤解ではなく、流通事情や専門ブリーダーが直販するためです。
遺伝的に珍しい存在でもなく、日本ではむしろ「福猫」と呼ばれる魅力的な存在です。
理想の黒猫と出会うための第一歩として、この記事で紹介したブリーダーサイトや保護猫の里親募集サイトを、ぜひ一度訪れてみてください。
あなたを待っている、素晴らしい出会いがきっとあるはずです。
この記事の要点を最後にまとめます。
- ペットショップに黒猫が少ないのは人気がないからではない
- 主な理由はオークションでの仕入れ傾向やSNSでの見栄えの問題
- 「買い手が少ない」「オスが珍しい」というのは俗説や誤解
- 黒猫の毛色を決める遺伝子は優性で生まれやすい
- オスの生まれる確率はメスと同じく約50％
- 「縁起が悪い」は中世ヨーロッパの迷信に過ぎない
- 日本では古くから「福猫」として幸運の象徴だった
- 純血種の「ボンベイ」はブリーダー直販が基本で流通しない
- 黒猫を飼いたいときはブリーダーか保護猫の里親制度を利用する
- 雑種の黒猫は穏やかで人懐っこく飼いやすい傾向がある
- 体も丈夫で長生きしやすい（雑種強勢）
- ブリーダーを探す際は血統登録団体や動物愛護法の遵守を確認する
- 保護猫を迎えることは命を救う尊い選択肢
- 譲渡会や保護猫カフェで相性を確かめられる
- 里親募集サイトでは募集主の信頼性（とくに個人間）を見極める
